衆院議員が逮捕された贈収賄事件などをきっかけに注目を集めている統合型リゾート(IR)。ギャンブル依存症の増加や治安悪化などが懸念される一方、海外では娯楽からビジネスまで幅広いニーズをとらえ多くの人を呼び込んでいる。カジノ、国際会議場、劇場、ホテル――。映像や写真、データで多面的なその実像を探る。
■カジノ、面積3%の稼ぎ頭

フロアにはスロットマシンが並ぶ(米エバレットのアンコール・ボストンハーバー)
IRはカジノのイメージが強いが、例えばシンガポールのマリーナベイ・サンズの場合、カジノの面積は全体の3%。一方で売り上げは全体の7割を占めている。ギャンブル依存症対策や犯罪抑止策といった「負の側面」への目配りも求められる。

■MICE、波及効果に期待

マンダレイ・ベイで開かれたデジタル技術見本市(CES)参加企業の記者会見(米ラスベガス)
MICEとは、企業などの会議(Meeting)、報奨・研修旅行(Incentive Travel)、国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字を使った造語。一般的な観光客以上に周辺地域への経済効果を生み出すとされる。

観光庁は2016年に日本国内で行われた国際的なMICEを調査。総消費額は約5300億円、経済波及効果は約1兆590億円、雇用創出効果は日本全体で約9万6千人分と推計した。
■エンタメ、宿泊、ショッピング

きらびやかなショーが観客をひき付ける(ウィン・ラスベガス内の劇場)

ギャラクシー・エンターテインメントが運営するマカオのホテル

ウィン・ラスベガスのショッピングモール「ウィン・プラザ」(米ラスベガス)
世界の多くのIRは、コンサートホールやショッピングモール、ホテルなどを併設している。高級感のある雰囲気での体験を楽しもうと、カジノやMICE施設の利用者以外の人々も訪れる。
■開業スケジュール、汚職事件が影

国はIRを観光立国を実現するための重要施策と位置づける。誘致を希望する自治体から最大3カ所を選ぶ。2021年1~7月に申請を受け付け、20年代半ばの開業を見込む。
大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)への誘致を目指す大阪府・市は19年12月に事業者公募を始めた。ほかに和歌山県、横浜市、長崎県が誘致を表明。東京都や名古屋市も検討する。
ただ、秋元司衆院議員がIR事業を巡る収賄容疑で逮捕されるなどし、政府は1月中の予定だった「基本方針」の決定を2月以降に先送りすることに。事業者選定などがスケジュール通り進むかは見通せない。
◇
大阪府・市や和歌山県などが誘致に名乗りをあげるIR。地域にどのような影響をもたらすのか。米国・ラスベガスやシンガポール、中国・マカオなど世界を代表するIRから光と影を探る「IRの実像」を、27日から順次公開する。
(1)IRが先端企業を吸引 米ラスベガス、MICEてこに
(2)IR、地域再生の力 米エバレットは工場跡に誘致
(3)ギャンブル依存症、国挙げ阻止 シンガポール
(4)IR、終わらぬ競争 米アトランティックシティーは衰退
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January 26, 2020
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渦中のIR、どんな施設? 全体像を見る - 日本経済新聞
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