チューダーの新作「ブラックベイ ブロンズ」は、経年変化で味が出るブロンズの良さと実用時計としての高い完成度を見事に両立させた傑作である。使う場面を極端に選ばないだけに、ファッションアイテムとしても万能だ。
ブロンズの良さと実用時計としての高い完成度を見事に両立させた傑作である
ミドルレンジにあって、ひときわ大きな存在感を示すチューダー。時計好きに好まれてきた堅実さはそのままに、ファッション好きにもウケる要素を盛りこんで、ほかの実用時計メーカーとは違う立ち位置を得つつある。そんな今のチューダーらしい時計が、新作の「ブラックベイ ブロンズ」だ。
ベースとなったのは、200m防水のダイバーズウォッチ「ブラックベイ」。ケース素材をブロンズに変えただけかと思いきや、まったく別物になっている。その細かな手の入れ方は、さすが老舗のチューダーだ。オリジナルのブラックベイは、ケースサイズが41mmである。対して本作は43mmと存在感が増した。チューダーは、このモデルのためだけにわざわざ新しくケースを作ってしまったのである。
そして肌に当たる裏蓋はブロンズではなく錆びにくいステンレススティール製。ブロンズに比べてアレルギーが起こりにくいメリットもある。そして、裏蓋にブロンズカラーのメッキを施してあるため、ケースがすべてブロンズ製に見えるといった具合だ。色合わせが難しいため普通は採用しない組み合わせだが、あえてチャレンジしたところに、チューダーの技術力と意識の高さがうかがえよう。
経年変化により緑青が吹くブロンズは時計業界のトレンドだが、ヴィンテージやストリートといったファッションのテイストとも好相性だ。いっぽうでこまめにケアしないと緑青が吹きすぎてしまうので注意を要する素材であるが、チューダーは特殊なブロンズを使うことによって、経年変化を穏やかなものに変えた。気を遣わなくても、表情の変わり方を楽しめるというわけだ。いかにも実用時計を作り続けてきたメーカーらしい配慮である。
加えてチューダーは、時計の大きなトレンドとなったレトロ調を巧みに盛り込んだ。オリジナルのブラックベイも、1950年代から60年代のダイバーズウォッチを思わせるデザインだが、ブラックベイ ブロンズはさらに突っ込んだディテールをもっている。インデックスは1940年代から50年代のスポーツウォッチが好んだアラビアとドットのミックス。そして文字盤は、退色したような表情をもつスレートグレーだ。
ストラップも凝っている。レザーストラップとミリタリー風のNATOストラップには適度なエイジングが施されており、使い込んだブロンズケースに映える。こういう抜かりのなさは、ベースに時計としての高い完成度があればこそ意味をもつ。自社製の自動巻きは約70時間のパワーリザーブをもち、ショックを与えても精度が狂いにくい。ドーム状の風防も、レトロ風の見た目を与えつつも、視認性が悪くならないよう、過剰に丸めていないところが憎い。
普段使いに向くだけでなく、ファッションアイテムとしても楽しめるブラックベイ ブロンズ。まさに価格以上の価値がある腕時計である。
文・広田雅将
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February 25, 2020 at 06:11AM
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