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「神戸モデル」に見る問題解決の筋道 - 新公民連携最前線

高齢化が進むに従い、認知症を患う方の数も増えている。認知症の高齢者が外出先で事故に巻き込まれたり、蛇口を閉め忘れて水漏れを起こしてしまったりなどのトラブルも増加の一途だ。今後もこの傾向は強まるだろう。器物を破損し、家族がその賠償責任を負うこともある。これでは安心して介護することができない。そこで注目されているのが、自治体による独自の取り組みだ。全国に先駆けて認知症「神戸モデル」を構築した神戸市を訪ねた。

神戸市役所(撮影:末並 俊司、以下同)

 1万7479人。2019年中に認知症が原因と思われる行方不明者の述べ人数だ。前年よりも552人増え、7年連続で過去最多を記録している(警察庁統計)。70%以上が届け出の当日に発見されており、99%以上が1週間以内に所在がわかっているのだが、出かけた先でのトラブルはやはり増えている。

 在宅介護の現場を取材していると、「出歩きが心配だから施設への入居を考えている」といった家族の声をしばしば耳にする。認知症などを患った老親が、出かけた先でトラブルに巻き込まれたり、逆にトラブルを起こしてしまったりするのも心配だ。24時間365日、途切れなく見張れば問題ないのかもしれないが、それはほぼ不可能。とはいえ出かけたがる人を閉じ込めておくことは人権の観点からも問題がある。

 筆者の祖父は晩年認知症を患った。外出願望が強く。ひとりで出かけて道に迷い、パトカーに送り届けられることも何度かあった。

 ある日、タクシー会社から電話がかかってきた。

 「おたくのおじいさんを預かっている」

 面食らったが、先を聞いて納得した。「駅前で乗せたが、行き先がわからないというので、持っていた杖に書かれた番号に電話した」とのこと。すぐに父親が迎えに行った。このとき祖父はタクシーのシートに粗相をしており、その分のクリーニング代も請求された。「おかげでけっこう高くついた」とボヤく父の顔を今でも覚えている。

 もう四半世紀以上も前の出来事だが、もしこれが現在の神戸市であったら、父のボヤキの内容も変わっていたに違いない。

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August 26, 2020 at 03:01AM
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