知事と市長が違う夢を見る中京都「大阪」は住民投票告示 - 中日新聞

　「大阪都構想」の賛否を問う住民投票が十二日に告示された。政令市と都道府県の連携や役割分担を巡る議論は、かつて愛知県でも県と名古屋市が合体する「中京都構想」として議論されたが、現在はまったくといっていいほど話題に上らない。九年前、知事と市長のダブル選で仲良く公約に掲げた大村秀章知事と河村たかし市長の関係は、今や修復不能なほどに悪化。中京都構想はどこへいったのか。　（浅井俊典、池内琢）

　「協議が進まなかったのは極めて残念だ。強力な地方政府はこの時代に不可欠で、取り組みは進める」。十二日の記者会見で中京都構想の現状を問われた大村知事は、こう強調した。だが、県と市の具体的な協議は六年以上も実施されていない。

　県と市を一体化することで二重行政をなくし、成長戦略を描く中京都構想。大村、河村両氏が共同公約に掲げ、二〇一一年のダブル選の大勝を呼び込む一因となった動きを、河村市長が振り返る。「『大阪都』と言っとるで、波に乗ろうと。一つのはやりだった」

　県と市は一二年に「中京独立戦略本部」を設置し、一時は構想実現へと踏み出したかに見えた。しかし議論は深まらず、一四年三月の五回目の会合を最後に開かれていな...

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