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北海道でアイヌ文化に触れる旅、2020年オープンの「ウポポイ」も - ナショナル ジオグラフィック日本版

平取町にある萱野茂二風谷アイヌ資料館。アイヌ初の国会議員となった萱野茂が収集したアイヌ民具などが展示されている。(PHOTOGRAPH BY YOMIURI SHIMBUN, AP)

平取町にある萱野茂二風谷アイヌ資料館。アイヌ初の国会議員となった萱野茂が収集したアイヌ民具などが展示されている。(PHOTOGRAPH BY YOMIURI SHIMBUN, AP)

 雄大な自然を誇る北海道。この地を訪れる人々に、日本列島北部の先住民族アイヌについて学ぶ機会を提供するのが、2020年に白老町にオープンしたウポポイ(民族共生象徴空間)の主要施設のひとつ、国立アイヌ民族博物館だ。平取町にある萱野茂二風谷アイヌ資料館などとともに、国内外の旅行者にアイヌ文化を紹介している。

 2019年には日本で「アイヌ施策推進法」が成立、施行された。法律でアイヌを先住民族として認め、アイヌの人々の誇りが尊重される社会の実現をうたっている。

 ウポポイは消滅の危機にあるアイヌ文化を振興するだけでなく復活、発展させるという使命を負う。特に緊急を要するのがアイヌ語。言語学的にはほかの言語との関連が薄く、ユネスコの危機言語にも指定されている。アイヌ民族博物館の常設展では、アイヌ語の会話を聞いたり、ゲームで発音を学んだりできる。

 また、アイヌの信仰は自然への敬意と感謝に根差しているため、今まさに必要とされている持続可能な暮らしのヒントを学ぶこともできる。ウポポイを訪れた後は、車を南西に30分ほど走らせ、登別温泉で自然を満喫しよう。

ギャラリー:いつか訪れたい旅先25 2022年版(画像クリックでギャラリーページへ)

ギャラリー:いつか訪れたい旅先25 2022年版(画像クリックでギャラリーページへ)

セーヌ川、フランス
(PHOTOGRAPH BY DAVID DARRAULT)

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※「いつか訪れたい旅先25 2022年版 もう一度旅に出よう」ほか、旅の記事は「旅・文化の記事一覧」でまとめてご覧いただけます。

文=NATIONAL GEOGRAPHIC STAFF/訳=米井香織

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