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九州の全鉄道をカバーする「旅名人きっぷ」の威力 - 東洋経済オンライン

九州車窓

車窓から見る不知火海の絶景(筆者撮影)

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「宗太郎越え」という言葉がある。大分と宮崎の県境の難所である宗太郎峠を越える意味であるが、ピンとくるのは鉄道ファンが多いと思う。

日豊本線のこの区間は、特急列車が頻繁に走っているが、大分県側からこの峠を普通列車で越えようとすると、佐伯駅を早朝6時18分に出発する1本しかない。つまり「青春18きっぷ」などで九州を旅するとき、最難関区間なのだ。ここばかりはあきらめて特急を使う人も多い。意地でも普通列車で旅をしようと思うと、佐伯駅近くに泊まるしかない。

しかし、後述するがこの普通列車は魅力的である。

通年発売、3カ月間有効をどう活かす?

18きっぷもいいが、九州には「旅名人の九州満喫きっぷ」という商品がある。以下のような切符だ。

利用/発売期間:通年
値段:1万1000円(おとな、こども共通)
有効期間:3カ月
効力:九州内の鉄道、軌道線の普通列車の普通車自由席に乗り降り自由
発売条件:
・発売日から3カ月以内に1人3回または同一行程のグループ(3人まで)で利用
・前売りの取り扱いはなし
・販売はJR九州の駅・旅行の窓口・九州内の主な旅行会社。インターネット発売はなし

18きっぷは5日間使えて1万2050円であり、比べると1日あたりの値段は割高になるが、JRだけでなく九州内の私鉄、第三セクターなどすべての鉄道が利用でき、年中発売しているほか、3カ月間も有効であるといった点を考えると相当に使い勝手がいい。

これまで何度か利用したことはあるが、川崎市在住の私が3カ月以内に何度も九州を訪れることはほぼないので、いつも一度の旅で3日間を使い切っていた。

ところが今年、3カ月の有効期間をうまく使えるタイミングが生まれた。

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