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移動も旅の醍醐味。現代湯治を満喫する、九州列車旅【至極の温泉宿 vol. 4】 - VOGUE JAPAN

温泉の泉質は、やわらかなアルカリ性単純温泉。肌のターンオーバーを促して乾燥を防ぐメタケイ酸が豊富に含まれており、柔らかな肌触りの湯は化粧水を纏っているかのよう。大浴場の露天風呂からは、昼には由布岳が目の前に、夜は星空が広がる。湯上がりには、アイスキャンディーやご当地ティーで一服を。


力強い地元の野菜とジビエを用いた和会席

穴熊、鹿、猪、牛肉をすっぽんの出汁にくぐらせて味わう「山のももんじ鍋」(季節限定)。 Photo: Courtesy of Hoshino Resort Kai Yufuin

和洋から選べる朝食も、棚田を眺めながら。

朝・夕は併設するレストランで。細部まで隈がこだわったという稲や藁などを入れ込んだ和紙で仕切られた個室や、目の前に棚田の景色が広がるカウンター席で、旅の風情とともに味わうことができる。また大分県の伝統工芸品である小鹿田焼などの美しい器が食事を彩る。

夕食ではジビエ料理がいただけるのが特徴だ。近隣では農作物を荒らす鳥獣被害が深刻になっており、有害鳥獣捕獲をするものの、捕獲された猪や鹿のほとんどは処分されているのが現状だったという。由布院で狩猟肉卸業を行う椿説屋(ちんぜいや)は、自社の食肉処理施設を持ち、猪や鹿を加工して安全で美味しい食肉として届けている。害鳥獣の食肉利用はSDGsの観点からも注目を集めつつあるが、野山で育った野生肉はその土地の力強い農作物と相性がいい。ほかに、地元大分の麦・芋焼酎をはじめ、日本酒、ワイン、またモクテルのペアリングも楽しめる。

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